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  • 武蔵野市政ニュース~令和6年度第3回定例会が閉会、令和5年度決算の概要等の報告

     こんにちは!9月30日に令和6年第3回定例会が閉会しました。

     9月の議会日程は

     ・9月3日~5日:一般質問
     ・9月9日~13日:総務委員会、文教委員会、厚生委員、建設委員会、外環道路特別委員会
     ・9月18日~25日:決算特別委員会
     ・9月30日:令和5年度決算の認定等についての採決・討論

    となり、市民の代表である議会・議員(委員)は「事務の執行状況の監視及び評価をするとともに、自らも政策の立案、提言等を行う」ために、執行部と様々な質疑を行ってきました。

    以下、令和5年度の決算概要等について、決算特別委員会で議論された内容等をお知らします。

    ――――――――――

    1.令和5年度の一般会計の歳入・歳出の状況
    (1) 歳入の状況

     武蔵野市の令和5年度一般会計の「歳入額」が794.0億円で、そのうち「市税」が447.8億円となりました。市税には、市民税、固定資産税・都市計画税などが含まれます。

     東京都の令和5年度の一般会計の歳入の規模は、8兆8,987億円で、国の一般会計の歳入の規模は、140兆円となっています。

     武蔵野市の財政状況を「市民一人当たり市税」の水準において、三鷹市と比較してみたいと思います。
     ・武蔵野市の「市民一人当たり市税」
      ~武蔵野市の人口は14.8万人なので、30.3万円(=447.8億円÷14.8万人)
     ・三鷹市の「市民一人当たり市税」
      ~三鷹市の人口は19.0万人なので、21.4万円(=406億円÷19.0万人)

     上記からは、武蔵野市は三鷹市より「市民一人当たり市税」が8.9万円(人口14.8万人×8.9万円=131.8億円)も大きく、担税力のある市民の皆様の支えられたとても財政的に豊かな自治体であることが確認されます。

    (2) 歳出の状況

     武蔵野市の「歳出額」は761.8億円となりました。
     武蔵野市の財政状況を「市民一人当たり歳出額」の水準において、三鷹市と比較してみたいと思います。
     ・武蔵野市の「市民一人当たり歳出額」
      ~武蔵野市の人口は14.8万人なので、51.4万円(=761.8億円÷14.8万人)
     ・三鷹市の「市民一人当たり歳出額」
      ~三鷹市の人口は19.0万人なので、40.9万円(=777.9億円÷19.0万人)

     武蔵野市は三鷹市より「市民一人当たり歳出額」が10.6万円(人口14.8万人×10.6万円=156.7億円)も大きくなっています。令和5年度において、実質的には、武蔵野市は三鷹市よりも1年間あたり156.7億円も多くの税金を投入して市政運営したということになります。本当に豊かな自治体です。

     貴重な税金は無駄なく有効に使われなくてはなりません。

    2.決算特別委員会及び討論について
    (1) 決算特別委員会について

     決算特別委員会では、
     ・監査委員審査意見、人件費及び総括、歳入のほか、
     ・総務費、民生費、教育費などの款別
    に議員(委員)が質疑しました。具体的に議論された内容や個人的な見解等についてはX(旧ツイッター)でポストしていますので、以下をご参照ださい。 
     ・9月19日のポスト
     ・9月20日のポスト
     ・9月24日のポスト
     ・9月25日のポスト

    (2) 討論について


     決算特別委員会で質疑された内容を踏まえて、本会議にて9月30日に決算を認定するかどうか採決されましたが、令和5年度決算は一般会計について賛成多数、その他の会計について全会一致で認定されました。 


     その場では、会派などを代表して「討論」が行われました。「討論」とは、賛成や反対の理由を述べて自分の立場を明確にすることです。賛否の理由を述べることにより自分の意見に賛成・同調することを他の議員に求める意味合いもあります。

     今回、私も令和5年度を「賛成」するにあたり、「討論」を行いましたが、「討論」では、評価すべき点を2点、改善を求める点を2点、個別の事業として3点について言及しました。その概要は以下の通りです。
     
    ① 2つの評価するべき点
     今回の決算において、「評価する点の一つ」は、監査委員は決算を監査した結果として、「決算等審査意見書」というものを書くのですが、ここで、これまでよりも踏み込んで問題を指摘した点です。具体的には、契約の不備、内部統制体制の問題、資産管理の問題等です。
     このことによって、決算特別委員会でこれらの問題について議論できたのは有益だったと考えています。「討論」の場においては、「より健全で適正な市政運営を行っていただくために、専門的な見地から今後も、市政運営の在り方について強い問題意識をもってご対応いただきたい」と要望しました。

     もう一つの「評価した点」は、財政的な懸念について言及した上で、基金を60億円積み増したことです。
     物価高騰は明らかに、公共施設の再整備費用、吉祥寺駅南口の再整備や都営水道の統合などの大規模事業、市政運営のためのランニングコストなどに影響を与え、今後の武蔵野市の財政に大きな負担を与えることになります。市の対応を評価したうえで、「より一層、強い危機感をもって、将来を見据えた財政運営を行っていただくこと」についても要望いたしました。

    ② 2つの改善を求める点
     問題であり「改善を求める1つ目」は、市が事務事業の数を把握していなかったことです。最後に把握したのは平成18年度という可能性が高い状態です。基準の設定が難しいということでしたが、そのような状況において、「これまで無駄のない市政運営が行われた」と説明をされても到底納得できないものと考えられます。
     執行部に対しては、このような状況を改善すべく、「早急な事務事業数の把握とあわせて、早急な有識者や市民などの外部人材による行財政改革委員会の設置」を要望しました。

     「改善を求める2つ目」は、情報の共有・開示についてです。この決算特別委員会では、保育園児が公園で置き去りになったという問題が明らかになったのですが、この問題については、市長が不在だったときに生じたということと、保護者の意向、前例を踏襲したということなどもあったということですが、議会・議員との情報開示・共有が十分ではありませんでした。
     小美濃市長に対して、「武蔵野市役所において風通し良く、積極的に情報を開示・共有するような風土を根付かせていただきたい」と改善を求めました。

    ③ 3つの個別事業
     言及したかった事業はたくさんありましたが、時間の関係もありましたので、3つの事業に絞って言及しました。

     一つ目は、吉祥寺で新たに建設した「クックロード自転車駐車場に関連した駐輪場売却問題」について言及しました。松下市政において発生した駐輪場売却問題は、
    ・公益性:駅利用者の利便性を考慮したといえるのか?
    ・情報共有・開示:議会、市民への情報提供が十分ではなかった。市民説明会の当日は駐輪場の売却を協議中としながら、翌日に売却した。
    ・契約の在り方:入札ではなく随意契約で民間企業に売却。違法性の疑いがある等といった行政上の問題がありました。

     「様々な観点から公益性を検討すること、議会・議員への報告を大前提とする市政運営を行うこと、違法性を疑われるような強引な契約や取引を行わないこと」を要望いたしました。

     2つ目の事業は、「指定管理者制度の導入」についてです。来年度から、スイングホール、芸能劇場、かたらいの道スペースについて、これまでは市の外郭団体である武蔵野市文化生涯学習事業団が行ってきましたが、来年度からある株式会社が管理運営を行うことになりました。
     市の説明では、コストが大きく下がるわけでもなく、人員が減少するわけでもなく、「特色あるサービスが提供できる」ことがその株式会社を指定管理者とした理由だとしています。
     しかしながら、サービスについて、上記の3つの施設を利用する際には、今後、別の予約システムが構築されることになるというのです。つまり、予約システムについてはサービスの向上というよりは悪化ということになります。
     私としては、本当に特色あるサービスが提供されることになるかしっかりと監視していきたいと考えています。そのうえで、市には、「相当な『特色のあるサービスが提供』されるように指導管理していただきたい」と要望いたしました。

     3つ目の事業は、「オンライン授業の導入」についてです。「子ども議会」でもありましたが、中学生からは、将来に不安を感じることから勉強できる環境が欲しいという要望を耳にすることが多くあります。例えば、不登校の生徒についても、勉強したいけど授業をきくことができないことから勉強が遅れてしまうというのが不安の一つと聞いております。

     オンライン授業は小美濃市長の公約でもありました。市には、「オンライン授業の導入」と「タブレット更新のタイミングに合わせて講義を動画で見ることのできるアプリの導入」を要望いたしました。

    以上、ご報告いたします。

    武蔵野市議会議員
    小林まさよし


  • 市政報告等~駐輪場売却問題は10月10日に判決下る、夏祭り等イベントの日程情報等!

    いつも大変お世話になっております。
    本日、簡単にではありますが、下記について情報・ご案内をご報告いたします。1.10月10日 駐輪場売却問題に関する裁判で判決が下る
    2.夏祭り等イベント日程等のお知らせ
    3. 7月12日開催予定 福田かおる集会のご案内
    4.武蔵野市における都知事候補への投票結果
    5.小美濃市長、公約実現!市内小中学校の「給食費無償化」が決定


    1.10月10日 駐輪場売却問題に関する裁判で判決が下る

     令和3年8月25日に東京地方裁判所に駐輪場売却に関令した取引について、違法性があり市の財産に損害が発生したとして、当時の市長であった松下玲子前市長を被告として提訴しておりましたが、7月2日に東京地方裁判所で結審されました。  10月10日に判決が下ることになります。

     これまで、約二年間、原告(土屋正忠元市長他1名)と被告との間で、ほぼ2カ月おきに11回の主張反論が行われてまいりました。

     主な争点は
      (1)駐輪場を『入札』することなく、『随意契約』で売却したのは違法ではないか?
      ⑵複数の鑑定でなく『1者鑑定』に基づき『不当に低い価格』で売却し、市の財産に損害を与えたのではないか?
    です。先日もお知らせしていますが、争点の概要については、以下のレポートのリンク先をご覧ください。

      リンク先:https://drive.google.com/file/d/1j_nlW33eE19Wl_yn_iHgK5ONetw02fjV/view?usp=sharing

     10月10日に結果が出ましたら、改めてお知らせしたいと思います。

    2.夏祭り等イベント日程等のお知らせ

     2024年7月から10月において、市内でおける夏祭り等のイベントについて、地域別にまとめたものをブログにアップしております。

      リンク先:https://kobayashi-masayoshi.com/2024/07/09/20240709/

     情報入手に努めているものの、まだ確認中のものなどもあり、完全なものではありませんが、現時点での情報をご参考までにお知らせします。
     もし、皆様の方で記載されていない情報がありましたらお知らせいただければありがたいです。随時、情報を更新していきたいと思います。
     なお、以下は、アップしたブログのQRコードになります。

    image.png

        

    3.7月12日開催 福田かおる集会のご案内(武蔵野公会堂、19時より)

     福田かおる東京都第18選挙区支部長が、7月12日(金)の19時から武蔵野公会堂にて、さいとう健  衆議院議員・現経済産業大臣とともに『これからの日本の政治』についてお話をさせていただく集会を行います。

      一人でも多くの方にご参加いただければと存じます。ご都合つく方はお越しいただければと存じます。
     なお、本集会のご案内は以下でもご確認いただけます。
     リンク先:7月12大集会チラシ_0530-1.pdf – Google ドライブ

    4.武蔵野市における都知事候補への投票結果

     武蔵野市における都知事選ですが、投票率が65.31%と高い水準となりました。前回の投票率が60.35%なので約5ptの上昇がありました。東京都全体で60.62%(前回は55.00%)という結果でした。

     小池ゆり子候補については、前回の39,403票から1万票近く減らして29,616票となりました。また、東京都全体での得票数に占める武蔵野市での得票の割合は1.01%です。

     石丸伸二候補は、20,395票で武蔵野市においても2位の得票数であり、また、東京都全体での得票数に占める武蔵野市での得票の割合は1.23%となりました。

     蓮舫候補は、18,415票で武蔵野市において3位の得票数となりました。東京都全体で得た票数に占める武蔵野市での得票の割合は1.44%です。東京都全体と武蔵野市の得票率を比較すると、武蔵野市の方が高いということになります。

     今回の都知事選の特徴として挙げられるのは、やはり石丸伸二候補の想定以上の得票です。小池ゆり子候補が前回より落とした票や投票率が上昇した分が石丸伸二候補の票になったといえます。年代別の状況がまだ開示されていないため詳細はわかりませんが、指摘されている通り、SNSを利用頻度の高い世代が投票した可能性が高いということかもしれません。
     これまで政治に関心が薄かった方々が関心を持ってくださったということは良いことだと思います。私自身も、もっとSNSの活用を進めなければならないと感じたところであります。

    (*)東京都全体での得票に対する武蔵野市での得票の比率。

    5.小美濃市長、公約実現!市内小中学校の「給食費無償化」が決定!

     「給食費無償化」は、子育て世代の経済的負担軽減を目的として政府も取り組もうとしている政策でもありますが、小美濃安弘市長が市長選挙の公約に掲げていました。

     東京都が半額を補助することになっておりますが、6月議会において、「給食費無償化」実現に向けた補正予算が提案され全会一致で可決されました。市内約8,500人の小中学生を対象に、4月にさかのぼって給食費を無償化することになります。


    以上、ご報告いたします。
    乱筆乱文をご容赦ください。

    引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

    武蔵野市議会議員
    小林まさよし

    *名刺交換等をさせていただいた方に送らせていただいております。

     不要な方はお手数ですがお知らせください。


  • 駐輪場売却問題の争点と現状~最新レポートのお知らせ

     こんにちは!以下は、駐輪場売却に関連してのご報告です。

     


     令和3年10月28日、駐輪場が隣地を持つ民間企業に入札をされることもなく売却されました。その前日の10月27日に駐輪場売却に関連した市民説明会がありましたが、その際に、市民の方から契約(売却)したのかどうかの現状を質問したところ、市側の説明は「協議中」という回答でした。また、当日は、22時まで使える施設を利用していましたが、松下市長(当時)20時30分をもって施設を使えなくなるとして質問を打ち切りました。

     駐輪場売却に関する一連の市の対応は、市民説明会における対応にあらわされるように、本当に不誠実なものでした。

     令和4年8月25日に、土屋正忠元市長が原告として、この土地取引は、不自然、不可解、不合理であるとして、松下市長(当時)を被告とする損害賠償を求める住民訴訟を起こしました。それから1年と9カ月が過ぎようとしています。この間、原告と被告が主張と反論を繰り返してまいりました。

     駐輪場売却問題については様々な問題がありますが、2つの争点と現状についてまとめた市政レポートを作成しましたので以下のリンク先をご報告します。

    https://drive.google.com/file/d/1j_nlW33eE19Wl_yn_iHgK5ONetw02fjV/view?usp=sharing



    レポートの概要は以下の通りです。

    1.2つの争点
    (1)駐輪場を随意契約で売却したのは違法ではないか?
     原則は入札しなければなりません。財務省は、土地収用法の対象となる道路法などに基づく公益性の高い事業ならば随意契約で代替地として売却してよいと定めています。
     裁判所は、駅から遠くなり駐輪場を建設するために駐輪場を入札することなく随意契約で売却したことを違法とするか、適法とするのかどうかが争点の一つです。
     
    ⑵1者鑑定で不当に低い価格で売却し、市の財産に損害を与えたのではないか?
     本来複数の不動産鑑定士によって鑑定されるべきところをたった一人の不動産鑑定士による鑑定に基づいて売却。
     駐輪場より駅から離れたものの吉祥寺本町一丁目の近隣の土地が坪1,206万円/坪で取引されたということもあったようです。
     裁判所は、市の財産に損害が発生したと判断するのかどうかが争点の一つです。
      
    2.現状
     これまで2カ月に1回の頻度で10回にわたって原告と被告が主張と反論を繰り返してきました。
     いよいよ最終局面であり、年内には結審する見通しです。

    引き続き、必要な情報はご報告いたします。引き続きよろしくお願い申し上げます。

    小林まさよし


  • 包括的性教育の実施に関連した陳情は不採択

    こんばんは!
    本日、本会議が行われ
    「子どもを性犯罪、性暴力の加害者、被害者、傍観者にさせないために市内教育機関において「生命の安全教育」及び発達の段階や子どもの実態に応じた包括的性教育を充実させること」
    ついての陳情について、私は、自由民主・市民クラブを代表して反対の討論を致しました。

     3月5日に行われた文教委員会では『賛成多数』となりましたが、
    本会議では『反対多数で不採択』となりました。

    反対したのは、
    ・自由民主・市民クラブ
     与座武議員、木﨑剛議員、東まり子議員、道場秀則議員、きくち由美子議員、山崎たかし議員、小林まさよし
    ・市議会公明党
     浜田 けい子議員、大野 あつ子議員
     (落合勝利議長は採決に参加しておりません。)
    ・ワクワクはたらく
      宮代 一利議員、本多 夏帆議員
    ・日本維新の会武蔵野議団
     深田 貴美子議員、東山 あきお議員
    ・日本共産党武蔵野市議団 3
     本間 まさよ議員、橋本 しげき議員、三島 杉子議員
    ・立憲民主ネット
     蔵野 恵美子議員、藪原 太郎議員
    ・無所属
     下田ひろき議員
    となりました。

     賛成6、反対19となりましたが、正直、正直、想定していなかった議員が反対したことに驚きました

     このような結果になったのは、包括的性教育や今回の陳情に対する保護者などの姿勢が素直に反映されたものという印象を持っております。

     反対討論で述べた通りですが、教育委員会には
     ・二度とこのような事件が発生することがないように、人権教育、道徳教育、情報モラル教育、生命の安全教育を徹底すること
     ・未来に希望が持てるように、「生きる力」を育む教育環境を整備すること
    を強く要望しました。

    *今回、本会議で討論した内容については、下記ファイルをご覧ください。
      議会で述べた反対討論はこちらをクリックください。

     

     最後になり恐縮ですが、包括的性教育に関連して様々ご意見いただきましたことについて、心より御礼申し上げます。皆様の問題意識が周知され、反対に至る結果になったと考えています。

     ところで、予算特別委員会で、選任された委員により武蔵野市の来年度予算について審議されます。

     自由民主・市民クラブからは、与座武議員、木﨑剛議員、きくち由美子議員が選任されています。

     引き続きどうぞよろしくお願いします。

    武蔵野市議会議員
    小林まさよし


  • 小美濃市長の要望で保健センター増築計画についての全員協議会を開催~多くの議員が「いったん立ち止まるべき」との意見

     昨日(2024年2月8日)、行われました『保健センター増築及び複合施設整備 基本設計書』(以下、増築計画)に関する全員協議会が行われましたのでその概要をご報告いたします。

    *全員協議会とは、市政上の重要な問題について検討するために、必要に応じて議員全員が集まって開かれる会議をいいます。

     今回の全員協議会は小美濃市長から議員の意見を聞きたいという要望のもと開催されました。小美濃市長は「議員の意見を聞いたうえで、この事業をどうするか私が判断して、できるだけ早く報告する」という主旨の発言が行われました。

     これまでの松下市政では、多くの事業について議員に相談することなく「ありき」で進められてきましたが、市民の代表である議員の意見を聞きたいという小美濃市長の姿勢は高く評価できるものと考えています。

    1.これまでの経緯の概要
     本件は、松下市長時代の令和4年2月に、「事業計画なく建築ありきで40億円という多額の税金が投入される保険センターの増築計画」について行政報告があったことが問題の始まりといえます。
     *過去保健センターについて執筆したレポートはこちらをクリックいただければご覧いただけます。

     この行政報告は議会で議論される中で、この増築計画には問題があるとして予算に対して議会から「基本設計の予算執行に当たっては、基本計画案の議会への報告等、議論を尽くす場を求める。」という意見がつけられるものとなりました。

     その後、松下市政において有識者懇談会、近隣説明会、全員協議会が行われましたが、私は出席したものの、「増築ありき」の議論に終始していたと認識しています。

     また、議会への報告時には、資材高騰がある中で「事業費はいくらか?」と常に尋ねましたが、「今は分からない」という主旨の答弁が繰り返えされる状況でした。

    2.増築計画の主な3つの問題点
     様々問題がありますが、この増築計画の問題点として主な問題点を3つ挙げると次の内容となります。

    •  そもそも40億円をかけて4000㎡を増築するというのに事業計画がなく進められようとしたのですが、検討した結果として示されたスペースには、エントランスフロアに900㎡、多目的スペースに600㎡が含まれることです。費用対効果を考えると本当に必要と思えないスペースが計画として示されました。
    • 保健センターの事業の在り方についても、昭和62年に建設された時点とは大きく変わっています。今後の保健センターの在り方についてスクラップアンドビルドの検討をして、「増築ありきでない」議論が必要だった
    •  資材高騰によって「この建設費用がいくらになるのか」という大きな問題がありました。一方、これまで松下市政においてはコスト削減目的で2中と6中の統廃合を進めようとしました。後述しますが、武蔵野市の財政状況を踏まえると、資材高騰で建設費用が大きく増加する中で、子どもたちのためにも学校の建築計画をしっかりと議論して確定することを最優先にするべきであった

    3.公表された事業費は当初より大きく増加して『70億円』
     これまで一切公表されなかった事業費ですが、今回初めて当初と比較すると1.75倍となる『70億円』になると報告がありました。

     私は十分なスクラップアンドビルドの議論がされないまま40億円の税金が投入されるのも反対でしたが、市民の代表として70億円の事業費増築計画を容認することは絶対できません

     そもそも武蔵野市は第6期長期調整計画で下記表の30年間の長期財政シミュレーションを示しています。

    しかし、この長期財政シミュレーションは、歳入と歳出を見た結果、2053年においても117億円の基金残高があり財政的に問題ないようにも見えますが、内容については次の問題があります。

    • 税収の算出において、 武蔵野市の将来人口推計は、人口が2053年に現在の14.8万人から16.1万人に増えるという楽観的シナリオに基づいて試算されている。
    • 吉祥寺駅や三鷹駅の再整備、都営水道一元化など大型の事業についてその事業費が織り込まれていない
    • 公共施設等の再整備費用として、第6期長期計画の3000億円に対して1.2倍の3600億円しか織り込んでいない
    • そのうえで「公共施設の大更新期を基金が枯渇することなく乗り切れる見通しが確認できた。」と書かれている。


     特に3番目の問題ですが、今回の増築計画が1.75倍となる中で、資材高騰の影響は少なくとも1.5倍以上あると想定するのが妥当だと考えます。1.5倍とすると30年間で公共施設等の再整備に必要な金額は4,500億円です。

     現状であるならば、この長期財政シミュレーションにおいて、第6期長期計画で見積もった3,000億円のさらに3割増しとなる900億円の財政負担が増加すると予想されます。900億円の財政負担が増えれば「基金が枯渇することなく乗り切れる」ということにはなりません

     私は、
    ①この財政的な問題が明らかになっている状況
    ②子どもたちの教育環境をしっかり整えるための学校改築問題が今後改めて議論されている現状
    において、保健センターの増築を優先するべきではないと考えます。

     この全員協議会においては、「900億円も財政負担が増加する可能性のある中、まずは学校改築問題を前に進めるべきであり、この保健センターについては、いったん立ち止まり、あり方をしっかり議論してから、学校改築について議論されたのちに、保健センターをどうするか決定して前に進めるべき」と私は主張しました。

     900億円の財政負担は武蔵野市の基金の枯渇を早い段階でもたらすことになり、将来において財政問題が生じることになると予想されます。保健センターの増築計画だけではなく、今後の財政運営において、市は誠実にこの影響と向き合って必要な行財政改革を進めなくてはなりません

    4.他の議員の意見

     今回の全員協議会では、多くの議員によって様々な議論が行われ、有意義なものであったと感じています。

     その中で、自由民主・市民クラブの議員は、本計画について全員が「いったん立ち止まるべき」という主張をいたしました。

     また、多数の議員がやはり「いったん立ち止まるべき」という主張でした。「いったん立ち止まるべき」という主張が『民意』だったと認識しています。

    今後の小美濃市長の『英断』を期待したいと考えています。

    2024年2月9日
    武蔵野市議会議員
    小林まさよし


  • 小美濃新市長始動!~第6期長期調整計画についての全員協議会の概要報告(住民投票条例凍結など)

    いつも大変お世話になっております。

    一昨日(令和6年1月29日)、執行部が提出した第6期長期調整計画について全員協議会(*)という議会が開かれました。
    (*)市政上の重要な問題について検討するために、必要に応じて議員全員が集まって開かれる会議

    今回は議員全員が6分の持ち時間をベースに小美濃市長をはじめとする執行部側に質問することになりました。

    様々質疑がありましたが、以下について概要をまとめましのでご報告します。

    ① 住民投票制度
    ② 2中と6中の統廃合
    ③ 学校給食費
    ④ 吉祥寺駅南口再整備
    ⑤ 保健センター

    【住民投票制度】
    市長答弁概要:
    今、立法事実のない住民投票制度について議論すれば街宣車がきたりやデモが発生することで市が混乱する。
    多くの市民が恐れている。無理に議論を進めるべきではないというスタンスであり、今回『凍結』するとしている。

    *私見:私自身も、2021年11-12月には毎朝駅に立つなどの街頭活動をしていましたが、多くの市民の方からの反対の声が多くあり「分断と混乱が生じた」と認識しています。住民投票が必要な状況ではない(立法事実がない)のに、二度とあのような「分断と混乱」が生じてはなりません。市長の考えに同意します。

    【2中と6中の統廃合】
    市長答弁概要:
    一旦ストップして白紙にする。子どもファーストでの議論が十分ではない。
    2中と6中の統廃合よりも、今のままの18校の学校を維持するのがよいのかの総論を先に議論するべき。
    そのあとで子ども、保護者、現場の意見を聞いたうえで、20年後、30年後を見据えて統廃合を議論するべきと考える。

    *私見:松下市政における「市長・教育長会議」では、『コスト削減にメリットがある』として「2中と6中の統廃合案」が特だしされて進められようとしました。将来を見据えての統廃合については議論する必要があるとも思いますが、市民の皆様に少子化が進むことによる教育環境面の問題や改修費用が大きく増加している問題などを周知して意見を聞いたうえで、全市的に議論してから進めるべきだと考えています。

    【給食費無償化】
    市長・執行部答弁概要:
    東京都が補助を出すということになり、今後、会議体を持ち検討していく。できるだけ早く議論して決めていく。

    *私見:東京都は小中学校の給食費について、市区町村が支援を行う場合、半分を都が負担し、最大で給食費の半額を補助する方針を決めています。積極的に前に進めていけばよいと考えます。

    【吉祥寺南口再整備】
    市長答弁概要:
    これまでの議論はローテンポだった。
    様々な権利関係があるが、その方々の意見を吸い上げながら、面的な南口のグランドデザインをつくるべきと考えている。この事業はやらなくてはならないもの。

    *私見:この話は、松下市政においては先送りされてきた問題と認識しています。市長の言う通り、この事業は極めて難しい事業ですが、やらなくてはならないものです。市長からはテンポを速めて対応していくという印象を得ています。

    【保健センター増築計画】
    議員から「資材高騰で保健センターの費用が大きく増加している。6長調では保健センター増築ありきと思えるが」という質問があり、以下答弁しています。
    執行部答弁概要:
    保健センターについては庁内で議論している。2月8日に全員協議会が行われる予定になっている。ご議論いただける場と考えている。

    *私見:当初予算40億円でありましたが、資材高騰で大きく建設費が高騰しているということです。その金額等を踏まえて、2月8日に議員からの意見をヒアリングして執行部側も対応を考えるということと理解しています。
    本件については、個人的に強い問題意識を持っていて、この時期に大幅に増加するという建設費用をかけてまで増築することについては反対の姿勢を示したいと考えています。そもそも学校の改築を最優先に公共施設の再整備は見直すべきです。

    ー--------
    なお、6長調は松下市政において、策定委員会において議論されたものとなっています。
    今後、小美濃市長は6長調で公約が果たせる部分は進めながらも、記載のない公約を実現するために次期計画(第7期長期計画の前倒しか第6期長期第2次調整計画)を策定する方針であることを示しています。

    小美濃市政となって1カ月程度しか経過しておりません。まだ十分議論できていないところはあるようですが、武蔵野市政の立て直しに向けて小美濃市政が動き出しております。

    引き続き、「武蔵野を立て直す」ためのご支援をよろしくお願い申し上げます。

    武蔵野市議会議員
    小林まさよし


  • 年始のご挨拶

     新年あけましておめでとうございます!

     昨年は4月の市議会議員選挙、そして、12月の市長選挙では大変お世話になりました。皆様のご支援を受けて大変満足いく結果となりました。特に、『武蔵野市を変える』を実現することができたことは本当に嬉しく思っています。

     本年は武蔵野市政において問題が山積する状況において、「武蔵野市の立て直す」と「武蔵野市を守る」に『挑戦する年』にしたいと考えています。

     しかしそのためには、支援者の皆様と絆をさらに深めること、また、仲間を増やすことが必要にになっていくと考えています。そこで勉強会などを開催してまいります。
     後日ご案内させていただくことになると思いますが、武蔵野市政の「立て直し」と「守る」ということにご関心のある方は是非ご参加いただきければと思います。

     本年も、武蔵野市の発展のために誠心誠意努力させていただきます。今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

     末筆ながら皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。

    令和六年元旦 小林まさよし


  • 武蔵野市に小美濃安弘新市長誕生!

    いつも大変お世話になっております。

    この度、多くのご支援者のお陰で令和5年12月24日執行 武蔵野市長選挙において、自民・公明推薦で私たちが推した小美濃安弘新市長が誕生しました!

    私にとっては、地縁・血縁のない武蔵野市ではありますが、この『武蔵野市を変えなくてはならない』という想いを持ち、市議を志し、これまで活動してきました。

    「絶対に無理、変わらない」という人もいましたが、『武蔵野市政の体制を変える』という目的の一つを実現できたのは、多くの方々にご支援・ご協力いただいたことによる結果です。

    小美濃新市長は、議員時代、これまでの2年間の間、本当に多くのご指導をいただきました。

    特に感謝しているのは、「新人は何もしてもよい。失敗したら俺らがサポートするから」という一言により、私の活動を強く背中を押していただいたことです。住民投票条例や駐輪場売却問題では一緒に闘ってくれましたが、本当にたよりになる先輩であり、心から尊敬しております。私が失敗した際には、関係者に頭を下げてくださったこともあります。
    また、問題を隠したがる政治家が多い中、小美濃新市長は問題を隠すことなく問題といえる人であり、武蔵野市に山積する問題としっかり闘ってくれると確信しています。

    目的の一つが実現できたわけですが、今後も皆様のご支援に応えるため、全力で『武蔵野の立て直し』に取り組んでまいります。
    また、『武蔵野を守る』ために仲間を増やす活動を積極的に行っていきたいと考えています。
    *勉強会などを行っていきます。武蔵野市をよくするために市議を志すという方がいらしましたら、参加ください。

    引き続き、皆様からは変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

    令和5年12月28日
    武蔵野市議会議員 小林まさよし


  • 市政ニュース:①コスモズ補助金不正受給問題、②キャバレービル建設計画問題、③給食費無償化等の会派要求の3つのトピック

    市政ニュースを作成しましたのでお知らせいたします。
    (こちらクリックください。)

    市政ニュースでは以下の3つのトピックについて取り上げています。

    1,コスモズ補助金不正受給問題~市長に対して厳正な対処と説明責任を果たすことを求める要望書を提出!


    2,キャバレービル建設計画問題~超党派の議員連盟を設置、住民の方々と意見交換会や署名活動を実施

    3,会派要望を提出~政府が取り組んでいる『給食費無償化』について、先行して武蔵野市においても『給食費無償化』を導入することを今年度新たに会派で要望。その他は、建設費高騰を配慮した公共施設改築の再検討、吉祥寺・三鷹・武蔵境駅の再整備等、都営水道一元化など

    引き続き、市政の問題を、会派・議員間で連携して解決できるように取り組んでいきたいと思います。

    武蔵野市議会議員 小林まさよし


  • 市政レポートNo.16のお知らせ~トピックは①住民投票条例制度・有識者懇談会、②コスモズ補助金不正受給問題、③1中の入札不調問題


    いつもお世話になっております。

    市政レポートNo16を作成しましたのでお知らせいたします。
    (こちらクリックください。)

    レポートでは以下の3つのトピックについて取り上げています。
    1,住民投票条例制度に関する有識者懇談会について
    2,コスモズ補助金不正受給問題について
    3,1中の入札不調問題について

    武蔵野市政について感じることに、
    ・市民生活に直結するもので本来市長のリーダーシップによって進められるべき政策が後回しにされる一方で
    ・松下市長の政治思想に基づく政策や一部に都合がよい政策が優先されている
    ということがあります。

    武蔵野市の対応が遅れていて本来優先して進められるべき政策は
    ① 吉祥寺南口の再整備や地域活性化対策などの街づくり
    ② 都営水道一元化
    ③ 巨大災害に備えた防災・減災対策
    ④ 学校改築等公共施設等の再整備の見直し
    ⑤ 高コスト化が進む武蔵野市の行財政改革

    などであり、
    現在、市長の思想や一部の人間に都合がよい政策として優先的に進められてきたのは
    ①『分断と混乱』をもたらした住民投票条例
    ② 子どもの権利条例(父母や家庭の責任を軽視する古い左翼的思想)
    ③ 駐輪場売却(売却先の企業を特別扱いするような規則変更、外周部に駐輪場を設置するという方針など)

    などです。

    武蔵野市の発展を考えて貴重な税金や職員の労働力を効率的に投入しているように思えません。

    また、松下市長は西東京市で街頭活動を行ったということが確認されています。直近作成された松下市長のレポートは市政の内容ではなく、国政の内容が多く示されています。

    一部では次の衆議院選挙で出馬する可能性が高く、その準備を進めているのではないかと言う人もいます。

    優先して進められるべき政策が後回しにされ、武蔵野市政が停滞している現状について強い危機感を持っております。

    松下市長については、市長としての責任を果たすべく活動をしていただけるように、継続して監視・評価していきたいと思います。

    引き続き、よろしくお願い申し上げます。

    武蔵野市議会議員 小林まさよし